星を見たかい?


 サニーデイ・サービス


どんどん事情は複雑になってくけど、暮らしは単調になっていく。
いっぱい知りすぎて何にも選ばなくなるなるのはバカだからかも。
極々まで簡略化された日々の中で「うへぇ」と声が出そうになったのは、
サニーデイ・サービスの再結成。
僕はこのバンドを18歳から20歳くらいまでの間によく聴いていて
それはそれは頻繁に聞いていて、NHK-FMライブビートの音源も
テープ延び切るほどのリピート。今でもたまーに聴いたりするけれど
どうもその頃の青臭い印象が拭いきれない。バンドの佇まいも大学生のような
雰囲気で、それを聴いてる僕は正真正銘の大学生でした。
チャリに跨りペダルを踏んで、音楽に合わせてワンツーワンツー。
そんだけの、からっぽの。ありがちな、素敵なモラトリアム。
でも、好きなものはちゃんと自分で選んで、好きな人と好きなところへ行っていた。
事情は今ほど複雑じゃなく、暮らしには刺激があった。それより何より時間があった。
極端な言い方をすれば、10年前の自分にあって今の自分にないものの全てが
サニーデイ・サービスって言葉に集約されてる気さえしてくる。んなこたーないのにね。